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 ペルシア絨毯の原料~ウール~

  自然と呼吸が合う、ウール絨毯

遊牧民の生活ウールって気持ちがいい。人々はその優しさと暖かさをはるか昔から知っていました。
遊牧民のテントでは、一枚のウール絨毯が旅人の疲れを癒し、ペルシアの王様は豪華絢爛な絨毯の上で永遠に花咲く楽園に思いを馳せました。今、人々の暮らしが変わってもウールはウール。私たちの暮らしにとけこみ自然の息吹とぬくもりを伝えてくれます。

ウールは羊の毛ですが、その羊にもいろいろな種類があり、品質改良も行われてきました。今、一般的に生産される高級羊毛として有名なオーストラリア産の「メリノ」は衣料用としては適していても繊維が細すぎて(15~25ミクロン)踏みつける繊維には適していません。肌触りと踏みつけても元に戻る弾力性を兼ね備えた羊毛(40ミクロン以上の繊維)は品種改良されない遊牧の羊から生まれます。
遊牧民は冬は南へ、夏は北へと数百キロもの離れた距離を羊と共に彼らの先祖から受け継がれた土地を旅していますが、長い歴史の中で戦争やヨーロッパ諸国の線引きのため、二国間の国境などを遊牧することもあり、その時の事情で彼らの古くからの行動が受け入れられる時期や部族間の自治権紛争、国家が定住を促進するなどで遊牧そのものの減少も避けられない環境となっています。

初めて刈られる子羊の毛 コルクウール生後、初めて刈られる子羊の羊毛をコルクウールと呼び、特に高級とされています。非常に細く柔らかいため適していないように思えますが、撚りを多く細い糸を必要とする高密度の織りの絨毯には欠かせない存在です。高密度絨毯の主要産地エスファハン・ナイン・カシャーン・タブリーズなどで使用されます。
しかし、最近では羊毛の柔らかい部分の毛を選別して紡績したものもコルクウールと呼ばれています。
成長した羊の毛は絨毯に適した最高の羊毛です。絨毯用に品種改良されたニュージーランドの「ロムニー」「クープウォーズ」などもありますが、ペルシア絨毯にはイランの厳しい気候・風土の環境から生まれた遊牧羊毛が最高です。

一頭の羊から採れる羊毛はすべてが適しているとは限りません。食肉と同じように採れる部位によって品質が異なります。春に刈られる羊毛と秋に刈られる羊毛もまた違います。品質・糸の太さなどによっても変わります。選別・ブレンドなどが重要になります。用途によって異なりますが、一般的には肩からわき腹の羊毛が最上質と言われています。安価な製品をみると所々に白く染まらない糸が混じっていることがあります。デッド・パイル(dead pail)と呼ばれ、ウールの特長が全く失われている毛です。


  ウールの不思議

自然は神秘に満ちています。羊の生命活動によって生み出されるウールも、調べれば調べるほど不思議な性質を備えているのです。科学技術がどれほど発達しようとも、人が神を超えられないように、合成繊維がどれだけ進歩しようとも天然の繊維を超えることはできません。
神が創造した繊維、ウールの不思議を学んでみましょう。

   呼吸するウールの不思議

ウールの表皮開閉の状態ウールは表皮(スケール)の一枚一枚が毛先の方向に突き出して規則正しく並んでいます。このウロコ状の表皮が繊維と繊維が絡みやすく、しっかりした強い糸を作りだすことができるのです。
顕微鏡で観察すると、表皮はエピキューティクルという薄い膜で覆われており、これが水を弾くという性質を持っています。同時に汚れにくいという長所も生み出しています。また、表皮は外気の変化に応じて水分は弾きますが、湿気を吸収したり放出したりする生理作用があります。ウールが呼吸する繊維とは、このウロコ状の表皮が湿気を感じて開閉し、湿気を吸ったり吐いたりすることを言います。
     (天然のエアコンと言われ、夏涼しく、冬は暖かい)

   縮れ(クリンプ)の不思議

ウールの構造でもう一つ特長的なのは、一本一本の繊維がスプリングのように細く縮れていることです。このクリンプと呼ばれる縮れの原因は表皮の下の皮質部にあります。皮質の部分はA-コルテックスとB-コルテックスという二種類の性質の違う細胞で出来ており、この二種類の細胞がはり合わさったような構造でできています。A-コルテックスは酸性を好む組織、B-コルテックスは塩素を好む組織で、この性質の違いが縮れを生じさせます。ちょうどサーモスタットの中のバイメタルに似ています。バイメタルが熱で曲がるように、ウールの二種類の細胞が空気中の湿度や水分に含まれている酸やアルカリの変化に対応し、反りあがります。このクリンプは引き伸ばしてもすぐ元に戻る性質があり、弾力性に富んでいます。

ウールの構造図羊毛繊維のクリンプウールの表皮(スケール)



   「易染」と「難燃」の不思議

ウールは人の髪の毛と同様に19種類ものアミノ酸でできたケラチンという蛋白質から構成されています。
ウールの染め上がりが良いと定評があるのは、このアミノ酸と関係しています。
一般に染色は染料とアミノ酸がよく調和するかどうかで良し悪しが決まるといわれ、ウールのアミノ酸は酸性と中性・塩基性とそれぞれ性質の異なったもので成り立ち、染色はこの酸性と塩基が主に関与するといわれています。このため、広範囲の染料と科学的にしっかり結合できるのです。
また、ウール自体が蛋白質であるため、湿気を吸収しやすく、染色にムラなく繊維の奥まで浸透し、深い色合いに染めあがります。染め上がりの良さは全繊維の中で最高と言われています。
ウールが蛋白質で出来ているため、もうひとつ貴重な長所を生み出しています。それは難燃性に優れているということです。ウールは火をつけると燃えますが、すぐに黒いコブ状になって燃え広がりません。蛋白質の構成分子に燃えにくい窒素を多量に含んでおり、その高い吸湿性によって水分を含んでいるためです。ウールはもともと炎に対する安全性も備わっているわけです。

羊毛繊維の断面模式図 顕微鏡で見たウールの断面図


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